片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2014.09.05

908号 第2次安倍改造内閣と自民党役員人事

 安倍首相は、3日党役員人事と内閣改造を実施し、自民、公明両党による第2次安倍改造内閣を発足させました。それについて、私の所見は次のとおりです。

 ① 今回の人事は、幹事長に前自民党総裁の谷垣氏をあてるなど党4役を一新し、石破氏を閣内に取込む一方、主要閣僚を軒並み留任させた。長期安定政権を狙って挙党体制と党内融和を配慮したもので、ライバルを封じ込め、お友達を加えるなどよく考えた人事だと思う。来秋の総裁選再選への足場固めができたのではないか。

 ② 谷垣氏を幹事長とした効果は大きい。世論調査では軒並み好感度が高く、谷垣氏のハト派、リベラル風が安倍氏の右偏向イメージを相当中和する結果となっている。ただし、谷垣氏は財政重視の消費税増税論者、これはプラスかマイナスか。

 ③ 石破氏の処遇は、排除すれば党の波乱要因となり反安倍派の受皿となることへの安倍氏側の懸念と、無役では党内で孤立しメディアからも忘れられることへの石破氏の恐れが、地方創生担当相での妥協となった。このポストはまだ権限も予算もスタッフも定かでなく、単なるまとめ役か宣伝係に終わる可能性もある。

 ④ 女性閣僚5人は過去最多、党の政調会長まで入れれば女性は大優遇で男性がはるかに割りを喰っている。また、6人のほとんどが保守色が強く、安倍首相に近い。しかし、これで今迄低かった女性の安倍内閣支持率が大幅に上がった。また、首相は次の党のリーダーをこの中から育成することも示唆している。

 ⑤ 派閥への配慮も窺える。派閥の領袖は党役員では谷垣、二階両氏、閣僚では麻生、岸田両氏だが、事務総長は閣僚として西川、江渡、望月、竹下氏の4人が入った。副大臣、政務官人事は派閥のバランスがより丁寧に考えられている。

           

 

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