片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2014.05.30

880号 参院選挙制度改革・座長案の問題点

 参院選挙制度改革については、座長案の提示後ホットな議論が各会派で行われています。わが党も同様ですが、私なりにその問題点をまとめると、次の通りです。

 ① 参院の選挙制度については、当然のことながら、2院制下における参院の役割を踏まえ、どのような国民の代表を選ぶかの観点が必要であるにかかわらず、その点が抜けたまま議論が始まっている。現在は、改革が行われても結果は両院似たような制度となり、有効な2院制となっていない。

 ② しかし、参院選挙区における一票の較差是正問題は、最高裁判決等の指摘の通り、重要かつ喫緊の課題だ。その意味では座長案はそれなりによく考えているとは思う。いずれにせよ、選挙区定数を変更せずに都道府県単位の選挙区を維持して較差是正をすれば4.3倍に止まる。当然さらなる是正には、「合区」や「ブロック単位」を考えざるを得ないのは確かだ。

 ③ しかし、それは認めても座長案の合区には、次のような問題点もある。

 ア、まず基本論となるが、定数削減をしていない。参院は衆院と比べ、定数が半分であるにかかわらず、同じ仕組みとしているので定数にゆとりがなく、大変にきついとしても、身を切る定数削減は避けて通れないのではないか。

 イ、都道府県単位の地域代表というのは参院選挙制度の大きな柱だ。座長案では較差を2倍未満とするための合区が22府県に及ぶ。最高裁判決等も較差を2倍未満とまでは言っていない。1.833倍はやや行き過ぎだ。

 ウ、比例代表選挙において拘束名簿式を一部採用することは、全国的な職域代表を多数純粋に選ぶという非拘束名簿式導入の趣旨に逆行している。

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