片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2013.11.29

835号 中国の防空識別圏設定について

 1123日、中国国防部は「防空識別圏」を東シナ海に設置、施行したと発表し、大騒ぎとなりました。発表された図の中には中国が領有権を主張する尖閣諸島が含まれていることもあり、中国側は特定の国を念頭に置いたものでないと説明するものの、日本がすでに設定している防空識別圏と重なっているのは確かで、尖閣周辺の上空で緊張が高まる可能性があります。

 日本政府は直ちに、中国外交部・国防部に対し、わが国の疑念を伝達して厳重に抗議するとともに、関連措置の撤回を求めました。同時に同盟国である米国と協議を実施し、緊密な連携で一致しました。米国は、中国の措置に対し、強い疑念を表明するとともに、米国の軍事行動の態様をいかなる形でも変えるものでないことを強調しています。なお、韓国、台湾、豪州も遺憾、反対などを表明しています。

そもそも防空識別圏とは、国際法上確立した概念でなく、一般に各国が自国の安全を図るため国内措置として領空に接続する公海上空に設定しているもので、これにより領空ないし領土の限界、範囲を定める性格のものではありません。

 わが国の防空識別圏は、防衛庁(当時)の訓令によって昭和44年に設定されていますが、元々は米軍がわが国の防空及び航空管理を実施していた頃に米軍により設定されたものを踏襲しています。わが国周辺を飛行する航空機の識別を容易にして、もって領空侵犯に対する措置を有効に実施するためのものであることに変わりはありません。

 すでに米軍の爆撃機が平然と通常の航行をしたように、今回の中国の措置に何らの影響を受けないことを断固として示すことが一番だと私は考えます。

 

○お知らせ ― 122日(月)の午後10時から1時間、BS日テレ・「深層NEWS」に出演します。時間の許す方はご覧下さい。

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