片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2013.10.16

822号 首相の所信表明演説について

 15日に臨時国会が召集され、安倍首相は、午後に衆参両院の本会議で所信表明演説を行いました。その骨子は、次のとおりです。

 ① 東電福島第一原発の廃炉・汚染水対策に、国が前面に立って責任を果たす。

 ② 企業の競争力強化のため今後3年間を「集中投資促進期間」とし、税制、予算、金融、規制改革などの施策を総動員する。

 ③ TPP交渉の年内妥結に向けて、攻めるべきは攻め、守るべきは守る。

 ④ 消費税率引き上げと「強い経済」で社会保障制度を安定させる。

 ⑤ 国際協調を基に、世界の平和と安定に貢献する「積極的平和主義」をめざす。

 ⑥ 憲法改正の国民投票の手続きを整える。

 「ねじれ」を解消して巨大与党をバックにした安倍首相の演説は、自信に満ちて力強く、与党の盛んな拍手を浴びていました。しかし、演説は約5500字で、平成に入ってからの平均7500字に比べてかなり短かく、判り易くはあっても、肝心なことには触れていないことが気になりました。

 例えば、法人税実効税率の引下げ、とくに復興特別法人税の一年前倒し廃止も言わず、集団的自衛権への言及もありませんでした。TPP交渉についても通り一遍なうえ、中国、韓国との関係改善もコメントなく、経済の好循環のための政労使の連携は述べたものの、賃金上昇や雇用拡大の具体策は提示していません。

 演説に対しメディア等は国民へのいたわりや思いやりに欠ける点などを指摘していますが、16日から始まる国会論戦の中で、この演説の政策がどう具体化され、それがどう国民に評価されるか、興味津々です。

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