片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2013.06.11

786号 安倍政権の5か月の評価について

 610日、安倍政権誕生後5か月の評価につき、某誌のインタビューを受け率直に話しました。その大要は、次のとおりです。

 ① 安倍首相が政権樹立前から主張していたアベノミクスによって、期待先行ながらも大幅な円安・株高をもたらし、日本中を明るくして、前政権による沈滞ムードを一掃した。しかし、実体経済を良くしないまま、金融超緩和と財政出動を急いだことは、バブルを生み、5月末にダウは急落し以降は乱高下、為替も再び円高に振れている。また、先日発表した新成長戦略は市場を大きく失望させ、さらにダウは失速した。こうなると景気の先行きは予断を許さない。

 ② 中国、韓国との間の近隣外交についても、険しさを増している。両国との緊張関係を直ちに打開する手立ては仲々見つからないうえ、先日の米中首脳会談などで新たな米中関係の成立も予想されないでもない。わが国の立ち位置を見極めつつ、日米同盟を強化し、国際世論を味方にする総合的な戦略を立てる必要を痛感する。

 ③ その他、領土問題、TPP問題、拉致問題等々外交の難問は多く、これらにおいても相手国の動向と状況を適確に把握して、究極の国益を念頭に、したたかに対応して行くしかないが、それにしてもTPPの交渉参加など政府の情報開示が少な過ぎることが気になる。

 ④ 内政でみれば、安倍政権になって、確実にストップしたのは、地方分権改革と社会保障制度改革だと多くの識者が指摘している。また、定数是正を含む選挙制度改革や新成長戦略のための規制改革も大した進展は見せていない。「しがらみ」と既得権益に依存する与党では思い切った改革は出来ないのではないか。

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