メールマガジン
2012.09.21
714号 野田氏再選と秋の臨時国会について
民主党代表選は21日行われ、現職の野田首相が再選を確実にしていますが、代表選での首相のTV番組における次のような発言が、改めて注目されています。
① 18日、いわゆる「近いうちに」に関連し、先の通常国会で3党合意の後参院に首相問責決議案が提出、可決されたことを「状況の変化」と表現、谷垣氏との約束の見直しを示唆しました。
② 19日、自民党が一体改革を否定する内容の問責決議案に賛成したことに、「強い違和感を感じた」と述べました。
③ 20日、「(3党合意の)宿題をきっちりやり遂げていくのは私の責務だ。党首選挙が終わった後、その確認を相手の勝者とやらせて頂きたい」と語っています。
一連のこれらの発言は、予定している秋の臨時国会を控えて、場合によってはさらなる離党者が出ることも予想され、懸案処理には自公両党など野党の協力を取り付けなければならないための硬軟両様の牽制だと見られています。
臨時国会で処理すべき法案としては、赤字国債を発行するための特例公債法案が筆頭です。予算案と一体であるこの法案を、予算案と切り離して政権を揺さぶる質駒とするやり方には、私個人は賛成ではないものの、現実には多用されています。
他には、一票の格差是正のための衆院選挙制度改革法案、社会保障制度改革国民会議の早期設置、本年度補正予算の編成等が首相の念頭にあると思われます。一方、野党がどこまで協力するかは自民党総裁選の結果によるとしても、緊急の課題について早急に与野党が合意し臨時国会で処理したうえ、秋に「話し合い解散」をすることが、国民にとってベストであるのは言うまでもありません。
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