片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2012.02.24

655号 郵政民営化法見直し法案について

郵政民営化法見直し法案の扱いが、民主・自民・公明3党を中心に、序盤国会の焦点になっています。とくに、民主対自民の膠着状態のなかで、公明党が独自の見直し案をまとめ、その案が論議を先導する可能性を持って来ました。

公明党案は、①郵便局会社が郵便事業会社を吸収合併し、現行の5社体制を4社体制に改める、②政府は、持ち株会社である日本郵政の株式の3分の1超を常時保有する、③日本郵政は、早期にゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の株式をできるだけ多く処分する―を柱としています。金融2社の全株売却を主張する自民党と、金融2社の経営に国の関与を残したい政府・与党の中をとったものです。

しかし、郵便に義務付けているユニバーサルサービスを貯金や保険に拡大することに地方に根強い要望があり、これも改正の大きな眼目になっていますから、この規定が株式売却のあり方に影響を及ぼすことは間違いありません。

郵政改革は、長い経緯があるうえに、最終方向に至っても迷走しています。小泉内閣で成立した今の民営化法は、平成29年(2017年)9月末までに、金融2社の全株式を売り払って「完全民営化」することを規定していましたが、政権交代により国民新党が与党入りし、金融2社にも3分の1超の株式を日本郵政が保有し間接的に国の関与を残すことにして、これがまた争点になっているのです。

この中途半端な状況では日本郵政は、新規業務にも進出できず、5社分割で社員配置・業務処理は非効率、社員のモチベーションも衰え、経営は不安定のいわゆるジリ貧状態となっています。私も郵政事業には、郵政大臣、総務大臣として携わり、国民の貴重な資産と思って来ましたから、現状は残念でたまりません。

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