片山とらのすけ

おおさか維新の会

メールマガジン

一覧はこちら

2011.10.14

618号 大震災について改めて思うこと

BSフジ・プライムニュースの江戸の災害対応という番組に出演することになり、私は、改めて発災以来7か月を経た大震災への対応について考えてみました。

 今回の震災は「千年に1度」と言われる大災害で、諸々の「想定外」の事象を生んだことは確かです。しかも、大地震だけでなく、大津波、それによる原発事故、さらには風評被害を伴う四重苦でした。したがって、過去に経験がなく、政府等の対応が後手、不手際になったことは、やむを得ない面はあります。

 ただし、褒めるべき点も少なくありません。被災民の秩序と礼節ある行動、お互い支え合う忍耐強い姿勢は世界中の賞賛を浴び、日本人の真価を高からしめました。政府もスローながら懸命に体制を整え、自衛隊を10万人派遣、地方自治体も消防の応援はもとより、人的物的支援に全力を挙げ、民間もボランティア応募、義援金の拠出など全国民的なサポートでした。これらは正当に評価されるべきでしょう。

 しかしながら、こういう非常時に最も必要とされる、スピード感と集中実行力が不足でした。阪神淡路大震災と比べて、専任大臣の任命、復興基本法の制定、補正予算の策定と施行、いずれも驚くべき遅れとなりました。

 さらに、①非常時には1人の責任大臣にすべての情報と権限を集中、有能なスタッフをつけるべきであるにかかわらず、会議を乱立、司令塔を不在としたこと、②全体を統括すべき首相が動き過ぎ、思い付きの指示を乱発し、初動を含め、混乱を助長したこと、③誤った政治主導のため、官僚組織が有効に機能せず、結果として迷走と停滞を招いたこと等を見逃がすことはできません。

 いよいよ復興は本番、これらを早急に克服することが強く求められています。

ページトップへ