片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2011.09.09

608号 野田政権と自民党化について

野田新政権は、まずまず順調なスタートです。この政権の仕切り役、とりまとめ役は、結局野田首相しかいないと言われていますし、首相の説く「党内融和」「野党との連携」に反対する人は誰もいません。しかし、かりにそれを重視するあまり何もしない、何もできない政権にとどまるのならば何の存在意義もないでしょう。

野田政権の前には、問題が山積しています。増税、行革、社会保障など党内外に異論も多く困難な課題に、泥くさくどこまで突破力を発揮し、どこまで粘り強く合意形成を図って成果を出して行くのか、これで野田政権の命運は決まります。

ところで、野田政権において自民党回帰、自民党化の現象が顕著なことが、次のように指摘されています。詳しくは、①主要政策の決定を政府に一元化したのを改め、新たに政調会の事前承認制とし、さらに政府・民主党3役会議の承認を条件としたこと、これは、自民党の政調会と総務会の事前承認制と同じです。②政治主導に反するとして廃止した筈の事務次官会議を、震災が起こってから各府省連絡会議として復活し、それを今回さらに全般の行政に及ぼすよう強化したこと、③かって小泉政権時代、経済財政政策の司令塔として機能した経済財政諮問会議と似た役割を持つ国家戦略会議(仮称)を設置すること、等です。

鳩山、菅両政権の総括・反省の結果でしょうが、自民党は54年間に及ぶ政権運営の経験と知恵を持つだけに、民主党に比べ一日の長どころか、何日もの長があるのは確かです。私自身は、①~③の方向は間違っていないと思うものの、以前あれだけの批判、誹謗をしたことの落とし前はどう付けるのか、果たしてこれが政治主導変じて官僚主導、とくに財務省主導にならないのか、心配しています。

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