片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2011.07.15

593号 菅首相、「脱原発依存」の表明

菅首相は13日に記者会見し、今後のエネルギー政策について、段階的に原発に対する依存度を下げ、将来は原発のない社会をめざす考えを表明、当面の電力不足の懸念については、国民や企業による節電努力や自家発電での対応で乗越えられるとの見通しを示し、これまでのエネルギー政策の大転換を明らかにしました。

福島原発事故の深刻な状況からすれば、原発ゼロはともかく原発依存度を下げて行くという政策転換は多くの国民の理解を得られるところですし、私自身も反対ではありません。問題は、具体的に、それを支障なく行う道筋をどうつけるかです。

電力供給の3割を担って来た原発を減らせば、国民生活や経済活動に大変な影響が出ます。それを、どういう工程表のもと、中長期的に電力を安定供給しながら、しかも総コストを上げず、電力料金を高くせずに、どう実現して行くかなのです。その方策もなく、この夏と冬、節電と自家発電でどうにか凌いで行けるからというのでは、無責任であり、無能無策の極みです。枝野官房長官は14日、原発がない社会は、「首相の遠い将来の希望」だとの認識を示しました。

原発を巡る菅首相の一連の言動には、法治国家と議院内閣制に関する基本的理解が欠落しているとしか思えません。政策決定に手順、手続を踏まず、法的な権限と責任のある閣僚と熟議することもなく、専門的、科学的な検証もしないまま、場当たりな思いつきで政策を決め、発表して行くことには強い違和感を覚えます。そのためか、結果として何も進まず、多くは尻切れトンボで終っています。

やはり菅首相には、世論調査が示し、与野党が共に望むように、早々に退陣してもらうしかないようです。

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