片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2011.02.22

552号 景気の持直しと懸念について

政府は21日、2月の月例経済報告を閣僚会議に提出、景気の基調判断を2か月連続で上方修正し、昨秋からの足踏み状態を脱しつつあるとの認識を示しました。

詳しくは、1月は、基調判断を7か月ぶりに引き上げ、「景気は足踏み状態にあるが、一部に持ち直しに向けた動きがみられる」としましたが、2月は表現をさらに強め、「景気は持ち直しに向けた動きがみられ、足踏み状態を脱しつつある」と指摘しました。

個別項目では、輸出と生産に持ち直しの動きがみられるとし、輸出は14か月ぶり、生産は2か月連続の上方修正です。海外経済の判断を9か月ぶりに前進させ、全体として回復しているとの見方ですが、これはIT製品の世界的な在庫調整の一巡やエコカー補助金終了で落込んだ自動車の復調がその背景にあります。

一方、個人消費の判断は、このところおおむね横ばいとの認識を示しましたが、これは家電エコポイント制度の縮小や冬のボーナスの伸び悩み、失業率の高止まりなどが響いています。

景気下振れのリスクとして、懸念されるのは、海外経済の変調や円高の再燃のほか、原油価格の上昇です。日本が調達する原価価格の基準となる中東ドバイ原油の東京市場での先物価格が21日、25か月ぶりに1バーレル=100ドルを突破しました。エジプトで反政府デモが激化した1月下旬から急上昇、投資マネーが流入したことによります。中東情勢はさらに拡大、悪化の様相を呈しています。

したがって、わが国でも従前から強調されている再生可能エネルギーの活用が急がれますが、近年、この国際競争力は大幅に低下していて、先行きが見えません。

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