メールマガジン
2011.02.04
547号 与謝野氏の入閣問題について
菅第2次改造内閣が発足、通常国会が始まりましたが、衆参の本会議でも、予算委の質問でも、必ず出て来る定番の項目が与謝野氏の入閣問題です。
毎日新聞2月3日付夕刊は特集ワイドで、この問題を採上げ、私の発言を次のように掲載しています。「政治家に職人的な力量が求められることはあるが、職人ではありえない。なぜなら我々は、国民からの『信』をよりどころに仕事をしているから。政治家は『信なくば立たず』なんです」と。
さらに、「与謝野さんは一匹オオカミだが政策立案能力が高く、見識もある。私は敬意を持っていた。だから今回の行動にはがっかりしているんです。政治家の行動は国民から見て筋が通って、納得できるものでなければならない。信を失った者が何を呼びかけても、それに野党が乗りますか?国民が認めますか?」と。
菅首相は国会で、当面の最重要課題である税と社会保障の一体改革に、与謝野氏が高い見識と志を持っているから三顧の礼で迎えたと答弁しましたが、民主党のこれまでの主張と与謝野氏の見識には大きな乖離があります。とすれば、どちらかが、場合によっては双方が妥協しなければ、改革案はまとまらないし、そのために従来の主張を大幅に修正してもよいという合意がすでに党内にできているのでしょうか。
一方、与謝野氏は国会で、議員辞職をしないのは「有権者への責任」であり、「仕事におけるモチベーションを維持するため」と答弁しました。自民党の枠で比例復活したことからすれば、今回の行動は明らかに自民党と書いた有権者の意思に反していますし、議員バッジがなければモチベーションが維持できない程度の志では困ったもので、これも一種の公私混同と言わなければなりません。
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