片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2010.12.24

535号 参院比例9ブロックの議長案

西岡参院議長は、22日、参院正副議長と各会派の代表者で構成する検討会に、参院選挙制度の抜本改革に関する議長案を提示しました。本年7月の参院選で最大5倍となった一票の格差を違憲とした東京高裁等の判決を受けてのもので、議長案によると格差は1.2倍以内に抑えられることになります。

議長案は、議員定数は現行と同じ242議席を維持しつつ、全国を9つの比例ブロックに分けて議員定数を割り振り、政党名と候補者名の投票の合算で各政党の当選者数をまず決め、政党内で得票の多い順に当選する「非拘束名簿式」をブロック毎に採用しようという内容です。ただし、3年ごとの半数改選は現行通りです。

議長案で、かりに本年7月の参院比例区の得票を試算すると、民主党は微増、自民党は激減、公明党、みんなの党は躍進、その他の党は微減となります。都道府県選挙区をなくしてすべて比例代表にすれば、現行以上に一党で単独過半数を得ることは困難となり、ねじれや連立が常態化することになります。

議長案を叩き台に各党、各会派の議論がこれから始まりますが、党利党略の上に個利個略が重なるわけで、西岡議長が想定する次回参院選挙から適用すべく来年の通常国会で成立させるという見通しは、全く立たないと思われます。

私はかって、参院選挙を全国比例の非拘束式とブロック比例の拘束式の2重にすることを提案したことがありますが、議長案の問題点は、①議員定数削減が盛込まれていないこと、②都道府県代表としての性格をなくしてしまうこと、③無所属が立候補できないこと、④ブロックの区割りが簡単に行かないこと、等にあると考えます。

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