片山とらのすけ

おおさか維新の会

メールマガジン

一覧はこちら

2010.10.05

512号 2010年農林業センサスについて

政府は、先だって5年に1度実施する「2010世界農林業センサス」の結果概要(暫定値)を発表しました。2010年(平成22年)21日時点での調査です。

それによれば、前回に比べ、販売農家数は1631千戸で16.9%の減少、農業就業人口も260万人で22.4%の減少、その平均年齢は65.8歳、もとより背景には、高齢化の進展や後継者不足があるものの、平均年齢の推移をみると、高齢化のテンポが下げ止まっていないことは明らかです。

一方、経営耕地面積は364万ヘクタールとなり、5万ヘクタール(1.5%)減少しましたが、農業就業人口などの大幅な減少に比べれば減少幅は小さく、その結果、借入耕地面積は107万ヘクタールと増加するなど規模拡大が進み、1経営体当りの平均経営耕地面積は2.2ヘクタールで、0.3ヘクタール増加しています。

また、耕作放棄地面積は40万ヘクタールで、前回より1万ヘクタール(2.6%)しか増えず、平成に入って以来の増加の勢いは鈍化、これは農業委員会組織の諸活動に、関連の制度、施策が相乗して成果が出たものと思われます。

法人化した農業経営体は22千で、3千(16%)増加し、農産物の加工に取組む農業経営体は34千で、42.6%も増加しました。ただし、全体の農業経営体1676千からみると、まだほんの一部です。

この調査は、農業就業人口の減少と高齢化という致命的なマイナスと、経営規模拡大と6次産業化への進展という明るいプラスをともに示しています。これをどう受けとめ、どう農林業振興に生かすか、関係方面の奮起が望まれるところです。

ページトップへ