メールマガジン
2010.08.31
502号 民主党代表選の行方
先だって、某週刊誌から、菅氏と小沢氏のそれぞれが民主党代表=新総理になった場合、評価し期待できる点とできない点について、講評して欲しいという依頼がありました。
この1~2日、鳩山氏が党分裂を避け、トロイカ体制に戻すという名目で両氏の調整に動き、31日には両氏を含む4者会談を開くことをめざしており、挙党態勢確立で菅氏が譲歩し、小沢氏は立候補をとり止めるという可能性が出て来ました。民主党のイメージダウンは測り知れないものの、分裂回避ということにはなるでしょう。
さて、冒頭の依頼には、私は、ざっと次のように話しておきました。菅氏は、①マニフェストを修正して実現可能なものとし、予算との整合性を図る、②財政再建を重視し、消費税増税にも取組む、③官僚との連携、協力を進める、という路線で、自公政権風の安全運転となります。
一方、小沢氏は、①衆院選マニフェストを堅持し、その実現を最優先とする、②消費税増税は凍結するので、バラマキの財源は、結局、国債依存となる、③政治主導はさらに強くなり、官僚は押さえ込まれる、という不安定ながら個性的な政権となるでしょう。
「ねじれ国会」の対応については、菅氏は政策、法案ごとのパーシャル連合を構想し、小沢氏は野党の切崩し、ないしは、連立工作を模索すると思われますが、菅・小沢両氏の直接会談によっては、当面、波乱なく、トロイカ体制という名の小沢支配が復活することになりそうです。
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