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2010.07.30
493号 参議院人事、決まる
7月30日に、参院選挙を受けての臨時国会が召集され、午前の参院本会議で、与野党で揉めた人事が決着しました。議長、副議長は慣例通りにそれぞれ第一会派の民主党、第二会派の自民党から出す一方で、議院運営のカギを握る議運委員長は、先の参院選挙で改選第一党となった自民党が獲得しました。
当初、自民党など野党は、議長ポストに意欲を示していたものの、公明党、共産
党、社民党などの足並みが揃わないうえ、自民党に適当な候補者がなく、それならば実のある議運委員長の獲得で行こうという陽動作戦だったのかも知れません。
私も個人的に相談を受け、「ねじれ国会」の象徴として、野党で参議院議長のポストをとることもあってよいが、実質的に参議院全体の運営に強い主導権を持とうとするならば、議運委員長の方が値打ちがあるかも知れないと話しました。議運委の委員数そのものも野党が多数を占めていますから、与党は委員長を譲って議院運営の連帯責任を負わせた方がベターと考えたとも思われます。
さて、今後自民党は、議運委員長をよりどころに、野党共闘を強化したいところです。参議院の与野党の差は22議席ですから、議院運営に悪知恵を出せば、簡単に主導権は握れることになります。平成19年の参院選で民主党が大勝、ねじれ国会となり、民主党が議長と議運委員長を掌握したことで、政府与党は追い詰められ、ついに失速、政権交代につながりました。衆議院に3分の2がありながらです。
来週から衆参の予算委員会で、代表質問が始まります。ここでどういう攻防が行われるか見ものですが、参院議運委の動向もこれから目が離せないこととなりましょう。
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