メールマガジン
2010.07.16
489号 みんなの党とアジェンダについて
マスメディアの新しいもの好きと付和雷同癖にも困ったものですが、参院選で躍進したため、みんなの党の「アジェンダ」なる言葉に、内容と合わせて、注目が集まっています。先だって、私がTVで同席した渡辺同党代表など、10分間に10回以上この言葉を使っていました。流行語大賞を狙っているのかも知れません。
「アジェンダ」とは、読売新聞によれば、ラテン語が語源の「なされるべきこと」の意味で、普通は「政策課題」「行動計画」「議事日程」などと訳されています。
1992年の地球サミットで採択された地球環境保全行動計画「アジェンダ21」にみられるように、諸外国では政策や計画の題名の中で使われることが多いようです。
渡辺氏は、「アジェンダ」という言葉を使う理由について、マニフェストは民主党が使い始め、それなりに新鮮だったものの、今や詐欺の匂いがぷんぷんし、民主党と同じだと思われるので、使うのはやめようということになったと説明していますが、新しい片仮名の横文字による受け狙いという側面は否定できません。
さて、このところみんなの党が、連携の条件として「アジェンダ」丸のみを求めている姿勢に対し思い上がり論が出始めていますし、参院選の公約として打ち出した「アジェンダ2010」の内容についても、政策のすべてをカバーしてないうえに、整合性もなく、実現性はさらに乏しいという厳しい批判があります。
今回のみんなの党の躍進は、マスメディアが面白がっての合作ではないかという説が強いなかで、所詮バラバラのワンイッシュ政党、たまたま民主党離れの無党派層の関心を集めただけという見方をどう払拭して行くかが、同党の大きな課題でしょう。
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