片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2010.04.02

464号 日銀短観の改善について

 日本銀行が41日発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、大企業の景況感が4期連続で改善、改善幅も前回より拡大し、景気の「二番底」懸念が薄らいだことを明らかにしました。

 景況感の回復は、新興国向けの輸出が好調なことが要因ですし、エコカー減税、エコポイント制度などの政策効果や堅調な株価、円高傾向の小休止1日のニューヨーク外国為替市場は一時、1ドル94円台を付けています)等によります。景況感の改善は、「自動車を始め大企業・製造業から幅広い業種に広がり、非製造業でも「運輸」「小売り」などで景況感の改善が進んでいます。

 ただし、企業は景気の先行きに慎重な見方を崩していません。平成22年度の大企業・製造業の設備投資計画は、前年度比で△0.9%で、平成21年度(実質見込)が△30%と過去最悪の減少率となっただけに、低水準が続くことになります。

 エコカー減税などの政策効果も息切れが心配されて、「自動車」の今後の景況感は悪化する見通し、中小企業の先行きも良くない見通しですから、外需が伸びても内需が停滞する二極化が進んでいるとの見方が強いようです。

 また、デフレ懸念も根強く、販売価格の現状について、大企業、中小企業ともに下落していると答えた企業が上昇と答えた企業を上回っています。

一方、原油など資源価格は上昇基調ですから、デフレが解消しなければ企業収益は当然に圧迫されます。

 今回の短観は、結論として、内需を増やす政府の成長戦略を明確にするとともに、国内のデフレ解消にも早急に努める必要があることを強く示唆しています。

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