片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2010.03.23

461号 米下院、医療改革法案可決へ

 米下院は、321日夜、オバマ大統領が内政上の最重要懸案としていた医療保険制度改革法案を賛成219、反対212の僅差で可決しました。共和党議員は全員反対、民主党からも30人以上の議員が造反するというきわどい結果でした。

 法案は、上院が昨年12月に可決したもので、

 

①国民の保険加入を義務化する、

②安価な保険提供に向け、保険取引所を創設する、

③保険会社が既往症を理由に加入を拒否することを禁止する、

 

等が主な内容です。この日の下院では、同法案に加え、中低所得者層への保険料負担軽減策などを盛り込んだ修正案も可決しました。

修正案が近々に上院で可決されるのを待って、大統領が署名します。

 法案は、最大の焦点だった公的医療保険制度の導入は成立を優先して見送る一方、低所得者層向け公的保険の対象拡大、中低所得者層への負担軽減等によって国民の大半が保険に加入できる措置を講じています。

 この修正案を含む改革案が実現すれば、当局筋の試算では、今後10年間で3200万人が新たに保険に加入し、加入率は現在の83%から95%に上昇するとしています。

これに必要な改革費用は10年間で約85兆円、財源は民間の高額保険加入世帯への課税や高齢者向け公的保険支出の削減などが考えられていますが、簡単に行くか疑問です。

 米国では、伝統的に政府による医療管理に抵抗が強く、皆保険はこれまで何度も試みられながら頓挫して来ました。今回の改革も各種世論調査によると、不支持が支持を大きく上回っていますので、今後、11月の中間選挙に向け、国内を二分する大議論に発展しそうです。

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