片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2010.03.09

457号 新年金制度の検討会について

 政府は、38日、民主党が昨年の衆院選マニフェストに掲げた新たな年金制度設計の検討を始めることを明らかにしました。それは、関係閣僚による「新年金制度に関する検討会」(議長鳩山首相)において、5月までに基本原則を打ち出し、夏の参院選に向けて、一定の成果を示したい考えだと言われています。

 民主党のマニフェストによる年金制度改革案は、①職業によって分かれている年金制度を一元化し、すべてを同じ「所得比例年金」に加入させる、②消費税を財源に満額7万円の「最低保障年金」を設ける、というものです。

 ただし、工程表では平成22~23年度は消えた年金などの年金記録問題に対する集中期間とし、新制度は設計を24年度から開始して、25年度までに関連法案の成立をめざす考えでしたが、それを大幅に前倒ししたのは、国民の関心が高い年金制度改革の大枠を早急に示して、低下する鳩山内閣の支持率を止め、反転攻勢につなげたいからです。

しかし、この改革には最低保障年金の財源の裏付けが必要で、それを消費税とするならば、増税の議論は避けて通れません。また、所得比例年金導入においては、所得を正確に把握するため必要となる、税と一体の社会保障番号制度の検討も急がなければならないでしょう。

 いずれにせよ、5月末に出される基本原則で、新制度のイメージがどこまで鮮明になるかですが、夏の参院選目当ての人気とりなら、かえって年金制度改革のあるべき姿を歪めることになりそうで、大変に心配です。

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