片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2010.01.22

444号 元気な中国経済について

中国政府が121日発表した、平成21年のGDP速報値によると、物価変動を除いた実質成長率は、前年比+8.7%となり、目標としていた8%前後を達成しました。とくに、1012月期の成長率は、前年同期比で+10.7%で、四半期ベースの成長率が2桁となるのは平成2046月期以来、6四半期ぶりです。

これは、中国政府の巨額な公共事業や自動車、家電の消費刺激策、為替介入による人民元相場を割安に保つ輸出産業支援など大規模な政策が奏功しつつあるからです。中国が世界的な不況からいち早く抜け出し、成長を加速している姿が明らかとなりました。

とくに、中国が行った財政出動は、4兆元のGDP17%に及ぶ規模で、米国は中国と同じく2年間でGDP5%強ですから、それと比べると3倍を超えます。しかも、公共事業等のスピードは、ただでさえ速いうえに、さらに速められましたから、景気拡大効果はすぐに現れたようです。これは、中国が民主主義国家でなく、直ちに意思決定と実行ができること、地方が独自にプロジェクト推進を競争するようになったことが背景にあります。

中国の平成21年の名目GDP総額は、約459.5兆円となり、日本の約476.9兆円に肉薄、平成22年には、日本を追い抜くと見られています。しかし、中国経済には、不動産バブル崩壊の危険や割安に固定した為替相場への批判など問題点も少なくありません。安定成長に向けた転換ができるかどうかが、次の大きな課題です。

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