片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.12.01

429号 ドバイ・ショックと第2次補正予算案

鳩山首相は、1129日午後、関係閣僚と協議し、急速に進む円高・株安対策を本年度第2次補正予算案に盛込むよう指示しました。第1次補正予算の中で凍結した2.7兆円を軸に検討してきた第2次補正予算の規模は、さらに膨らむこととなります。

 円高・株安の原因はいわゆる、「ドバイ・ショック」で、1125日、アラブ首長国連邦(UAE)、ドバイはドバイワールドなどが抱える約500億ドル(約5.1兆円)の債務の支払い延期を求めると発表し、ドバイのバブル崩壊を明らかにしたからです。

 超高層ビルや人工リゾート島など「世界一」を唱って大規模プロジェクトを立ち上げ、巨額のオイルマネーを集めて来た中近東の金融センターの失墜に、日米欧の株式市場は敏感に反応、アジアの新興国市場とともに軒並み株価は急落し、「リーマン・ショック」 再来とまで騒がれ、円も瞬間風速で15年ぶりに1ドル84円を越えました。

 しかし、程なくUAEの中央銀行が金融機関への資金供給を表明したと伝えられて、昨週末、欧州市場の株価がまず反発、米国市場も下げ渋り、為替市場も落ち着きを取り戻したことにより、週明けの東京市場の株価は大幅反発となりましたが、円高への警戒感は根強く残っています。一方、日銀は、物価下落の現状をデフレと認定し、その克服のために機動的な金融政策運営を行うことを明かにしました。

 こうしたなかで、政府は、第2次補正予算として、これまで検討して来た雇用、環境、景気対策に円高・株安対策を加えることを決めましたが、そうなれば2.7兆円をはるかに越えますけれども、税収落ち込みで財源はなく、赤字国債の大量発行の可能性も出てきました。

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