片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.11.24

427号 事業仕分けと地方交付税

政府の行政刷新会議の「事業仕分け」作業は、予算査定という密室作業をオープンにし劇場化したことで、新政権の意図を越えた効果を生み、下降気味の新政権の支持率を下支えしています。

しかし、法的根拠もなく結果責任もとらない仕分け人が、どういう基準のもとに、たった1時間の議論で結論を出すのかにつき強い批判があるだけでなく、地方自治体の事業ならともかく、国政全般を採上げ基幹的な制度や政治マターまで対象にするのは行き過ぎではないか、全体に事柄に熟知している財務省主計局のシナリオ通りでないかという根強い不信があります。

 公共事業のかなりな部分が、例えば農道整備事業は廃止、下水道事業は地方移管と仕分けされたことに全国知事会など地方側は猛反発、それら整備のための財源が確実に手当てされない以上、結果として地方のインフラ整備が遅れるだけになるとしていますが、私もそう思います。

 その中で、地方が一致して、大反対している地方交付税制度については、仕分けで制度の抜本的見直しが必要と判定されましたが、この制度は、国と地方の税財源配分のための根幹的な制度で、地方交付税は「国税の形を借りた地方税」であり、地方の固有の財源なのです。

 来年度、地方財政対策として、1.1兆円の地方交付税純増を要求している総務省や地方六団体等の動きにブレーキをかけたい思惑が財務省にあるようですが、政治主導、政治判断を唱える新政権が、「事業仕分け劇場」における財務省の突出した主導ぶりを、これからどのように抑え込むのか、注目されるところです。

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