片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.11.20

426号 マニフェスト目玉事業の見直しについて

 政府は、衆院選でのマニフェストで来年度実施するとした目玉政策の見直しに着手し始めました。概算要求額が過去最大の95兆円余りとなり、これに事項要求分を加えれば97100兆円となると囁かれているうえに、税収の落込みが深刻になっているからです。

 政府の行政刷新会議は、派手なパーフォーマンスで、既存予算のムダを洗い出す「事業仕分け」を進めていますが、それから捻出される削減額は賑やかな割りには大きくない筈で、目玉政策の財源を賄うことにはならないでしょう。

 さて、景気ですが、79月期のGDP(実質)成長率は年率換算で+4.8%となったものの、本年度の税収は38兆円まで落込むとみられ、その早期回復は到底望めないというのが通説で、赤字国債の大量発行は避けられず、来年度の新規発行額を本年度現計の44兆円より減らすという方針はとても実現できない見込みです。

 とすれば、残された選択肢は目玉政策の事業費の圧縮しかないわけで、言われている一つが、農家戸別所得補償です。概算要求額は5618億円、来年度に全国のコメ販売農家すべてを対象にモデル事業を開始し、平成23年度から本格実施の予定ですが、対象となる農家の規模や補償額の水準を見直そうとしています。

 もう一つが高速道路の無料化。来年度から段階的に実施するとして国交省から要求された試行経費6000億円についても、削減する方向で検討が進んでいます。

 私は、これらは常識的にみてやむを得ないと考えますが、今後とも国民との契約であるマニフェストと財政規律をどう調和させるのか、結論が出たらそれをどう説明するのか、そこに新政権の政治力が試されることになるでしょう。

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