メールマガジン
2009.11.13
424号 鳩山政権への懸念について
鳩山新政権が誕生して2か月近くなり、その性格がかなりはっきりして来ました。今話題の「事業仕分け」一つを採っても、仕分け人に新人議員を入れて外すドタバタ、仕分け作業をオープンにショウ化して世間の関心を集めたものの、実態は、派手な割りには財務省のシナリオ通り進んでいるとの見方が多いようです。
私は、このことを見てもこの政権の基本的性格は、マニフェスト至上主義と形を変えた官僚依存体質でないかと思います。八ッ場ダム建設中止を始め、目玉であるが実際は評判の良くない、子ども手当、高速道路無料化、農家戸別補償等にこだわるのは、マニフェストに書いてあるからです。野党のときのマニフェストは責任与党になれば変わってもやむを得ない、ただし十分な説明責任を果たせれば、というのが私の意見です。
また、民主党には自民党に入りたくても入れなかった過去官僚が大勢、議員として居ますが、彼等は実務能力から新政権では重用されていますし、官邸を中心に枢機に財務省などが多くの官僚を送り込んで実権を握りつつあることが目立ちます。日本郵政社長や人事官に、官僚OBを起用したのも偶然でなく、この政権が前政権とは異なる、形を変えた官僚依存指向であることを明らかにしています。
その上で、果たして、シーリングがないまま膨大な額に積上がった概算要求に基づく来年度予算案をスムーズに年内編成できるのか、13日に来日するオバマ大統領との間でこじれた日米関係を好転できるのか、さらに、国会と党における小沢集権体制はこのまま維持続行されるのか、鳩山氏、小沢氏ともにある政治献金疑惑はどう解明推移して行くのか、まったく懸念は盡きません。
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