片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.10.23

418号 贈与税の非課税枠拡大について

 来年度の予算編成とともに、税制改正論議も動き出しましたが、前政権の党税調主導とは様変わりして、新政権では政府税調と与党税調は一体化、財務相が会長となるなど全くの政府主導のシステムとなりました。私は、長く自民党税調に籍を置き、税制改正大綱の書き手から始まって、悪名高いインナーのメンバーでしたので、この新政府税調がどういう決め方をするのか、極めて強い関心を持っ
ています。

 さて、このところメディアの露出度の高い前原国交相が、住宅購入のために親から援助を受けた資金にかかる贈与税の非課税枠について、現行の610万円から2000万円超に大幅拡大するよう指示したと報じられました。

 贈与税は、従来、基礎控除の年110万円を超えると、贈与額に応じて10~50%を課税する仕組みですが、前政権は追加経済対策として本年1月から来年末まで2年間の時限措置として、20歳以上の者が親や祖父母等から住宅購入等の資金援助を受けた場合、非課税枠を特例として610万円に拡大しました。

 前原氏らは、この特例枠を拡大し、非課税枠全体を基礎控除と、合わせて2110万円程度に増やすとともに、贈与税額を将来の相続税額から差し引ける「相続時精算課税制度」の非課税額についても、現行4000万円を4500万円程度にすることを要望する構えです。

 これらの措置は、タンス預貯金を活用し景気を刺激することは確かでしょうが、「金持ち優遇」との根強い批判や、税収大幅減と見込まれる中でそれをさらに拡大する減税が、財源的に許されるのかという問題を乗り越えることができるかどうかです。

平成21年10月23日

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