片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.08.07

396号 スクール・ニューディール構想について

 少し話は古くなりますが、政府は本年4月にとりまとめた「経済危機対策」において、「スクール・ニューディール」構想を提唱したのは、ご承知のとおりです。この構想は、①学校耐震化の早期促進、②学校への太陽光発電の導入を始めとしたエコ改修、③ICT(情報通信技術)環境の整備、などに一体的に取組むことを内容としています。

 そして、本年度補正予算において、このための国庫補助として約4900億円が計上され、文科省、経産省、環境省は、6月半ばに、この推進を全国の自治体に呼びかけました。このなかでとくに急がれるのは、景気回復のための需要拡大の要請もあり、「耐震化」と「エコ化」の実現でしょう。

 「耐震化」では、全国にある公立小中学校約125000棟のうち、耐震性がなく未改修の建物約38000棟、耐震診断を実施していない建物約3200棟、両方合わせて、全体の約3分の1の建物で問題があることが確認されましたし、さらに、大規模地震により倒壊などの危険のある小中学校が1万棟以上あることが明らかとなりました。文科省は、本年度の学校耐震化に1830億円の予算を組み、平成23年度までに全ての小中学校の耐震化を完了させる意向のようです。

 「エコ化」では、その中心は、言うまでもなく太陽光発電で、公立小中学校における太陽光パネルの設置校数を、早期に現状(本年41日現在で、太陽光発電を導入している公立小中学校は1202校で、シェアは約4%です)の10倍に当たる12000校まで増やす方針であることを明らかにしています。しかも事業費の97.5%の高率補助ですから、普及拡大が加速することは間違いありません。

 総選挙を間近に控え、教育が大きなテーマとなり、与野党ともその負担軽減を競いあっていますが、スクール・ニューディールについては妥当な方向で、双方とも異論がないものと私は考えています。

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