片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.07.21

391号 米国経済と日本経済の今後について

本年の3月以降、実体経済以上に回復して来たと言われた株価が、6月以降日本も世界も同じく、調整局面に移行したようです。確かに、日本でもダウ(日経株価平均)は10,000円の大台に乗った後、また9,000円台に逆戻りし、このところ、その半ばあたりを上下しています。その原因は、識者の言うように、大底を打って良くなりかけた世界経済、とくに米国経済に対する先行き不安でしょう。昨秋のリーマンショックに端を発した世界的な金融危機はひとまず鎮静化し、温度差はあるものの主要国の思い切った財政出動によって、世界の景気は改善に転じ、株式市場も活気をとり戻して来ました。

 米国も例外でなく、政府等の景気刺激策によって、本年前半にはかなりな効果が見られたものの、果してそれが続くのかどうか、本年後半はどうなるのかの心配です。そして、米国経済が本格的に立ち直るには、個人消費の持続的な改善が不可欠です。

 しかし、実情は、米国では住宅市場が引続き低迷し、住宅価格は下げ止まらず、雇用状勢の悪化も継続中で、これらから米国の家計は高水準の債務残高縮小のため、借金返済、貯蓄増加を指向しつつあり、所得の大幅増加でもない限り、消費拡大には向かわないという見方が大勢です。今後、これをどうやって克服して行くかが最大の課題です。

 さて、日本は製造業の稼働率が、なお60%前後と低く、過去30年で最低の水準で、これを引き上げるには、世界景気の大幅な回復か、さらなるリストラの徹底でしょうが、どちらもそう簡単には行きません。救いは、輸出型製造業に比し、内需型の消費・流通、情報、公益・インフラ関係が安定していることですが、これも何時まで続くかです。

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