片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.07.10

388号 ラクイラ・サミットについて

 イタリア・ラクイラで開かれている先進国首脳会議(サミット)は、78日、主要8か国(G8)首脳の討議に基づく、首脳声明と首脳宣言を発表しました。その概要は、①核兵器のない世界に向けた状況をつくる、②北朝鮮の核実験、弾道ミサイル発射を最も強い表現で非難、③温室効果ガスの排出量を2050年までに先進国で80%、世界全体で50%削減、④産業革命以降の世界全体の気温上昇を2度以内に抑えるべきだとの科学的見地を認識、⑤世界経済に安定化の兆候、経済・金融に大きなリスクも存在、⑥貿易の保護主義防止を再確認-などです。

 とくに、オバマ米大統領は、討議のなかで、①に絡んで、核兵器の拡散阻止策を討議する「核安全保障サミット」を来年3月上旬にワシントンで開く考えを明らかにしたこと、また、サミットに先立って米国、ロシア両国が核軍縮に向けた合意をしたことも、「核のない世界」への取組みが、超大国の両国などで本物になりつつあることを実感させられました。

 ラクイラ・サミットは、2日目の79日、G8に中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカの新興5か国とエジプトを加えた拡大会合(G14)を開き、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)について、2010年中の妥結をめざすことを盛込んだ共同宣言を採択しました。一昨年の独ハイリンゲン・サミット以降、新興5か国を招く拡大会合が行われて来ましたが、共同宣言をまとめるのは初めてで、今後も2年間、拡大会合を続けることが合意されており、先進国クラブと言われたサミットも、今、大きな転換点を迎えていることになります。

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