片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.06.30

385号 シーリングをめぐるいくつかの課題

 政府・与党は、来年度予算のシーリング(概算要求基準)をめぐり、政策的経費である一般歳出の上限を52兆円7000億円程度とする方針を固めたとされています。630日の政府・与党の政策懇談会で合意し、71日の閣議了解となる予定です。

 シーリングの焦点の一つは、社会保障費を年2200億円抑制する方針の扱いでしたが、これは与党内の強い要望を受けて政府側が撤回し、高齢化等に伴う自然増をそのまま認めることにし、その結果、社会保障費は本年度予算に比べ、11000億円増え、約26兆円となる見通しです。一方、公共事業は3%削減、防衛関係費や国立大学運営費、私学助成費はそれぞれ1%削減する方針が与党も了承して維持され、財務省もホッとしている筈です。省庁を越えて最優先課題に重点配分される「特別枠」は3500億円程度とされ、また、景気のさらなる悪化に備え、本年度と同じく、6500億円程度の緊急予備費も設けられます。

 シーリングに合わせて、毎年、地方財政への配慮すべき事項を総務省は各省庁に対し要請していますが、問題の直轄事業負担金については、維持管理費に係るものの廃止を改めて要請、国と地方の事前協議の法定化や情報開示の徹底も求め、さらに、直轄事業そのものを減らし、地方へ事業移管すべきことを打ち出しています。私はいずれも、もっともなことだと考えます。

解散・総選挙を直近に控え、自民、民主など各党は地方分権重視を競い、人気のある首長の争奪戦をしていますが、まず、この程度のこともできなければ、本気度を疑われても、仕方がないでしょう。               

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