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2009.05.26
375号 北朝鮮、また核実験強行
北朝鮮が2回目の核実験実施を発表しました。先月5日に、国際社会の警告に逆らって弾道ミサイルを発射したばかりで、度重なる暴挙に対し、わが国は直ちに国連安保理の開催を要請し、26日には緊急会合が開かれます。政府は、25日、「わが国の安全に対する重大な脅威であり、厳重に抗議し、断固として非難する」との麻生総理の声明を発表し、李韓国大統領とも方針を確認、オバマ米大統領や中国外務省、ロシア大統領府も相次いで非難声明を出しており、今後、安保理での対北朝鮮制裁につき、新たな制裁を盛り込んだ決議か、既存の制裁を強化する決議か等が論議される予定です。
北朝鮮が平成18年10月に核実験を行った際、安保理は北朝鮮に核、ミサイル開発の放棄を求め、幅広い制裁措置を盛り込んだ決議1718を採択、今年4月のミサイル発射では、決議1718の履行徹底を求める議長声明を採択していますが、その際、制裁強化決議に反対した中国の態度がとくに注目されます。
北朝鮮が議長声明を無視し再び核実験に踏み切ったのは、オバマ政権との核交渉再開に向け、「核カード」をできるだけ高くしておくことに主な狙いがあり、それには金正日総書記の健康不安に伴う後継体制づくりを急ぐ必要があるからだと言われていますが、軍部独走説もあり、さてどうでしょうか。
しかし、毎回、同じように「核カード」の脅威を振りかざして国際社会を威嚇し自らの路線変更はいささかもしない、超強硬姿勢の北朝鮮の手法に、有効な対抗手段がとれず、結果として譲歩に追い込まれて来た国際社会側のきびしい反省と対応が今こそ強く求められていることは確かです。
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