片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2009.04.03

360号 金融サミットの首脳宣言について

世界20か国・地域(G20)首脳によりロンドンで開かれた第2回金融サミットは、各国が2010年までに総額5兆ドル(約500兆円)の景気刺激策を行うことで、世界全体の成長率を4%押し上げるとの目標を盛込んだ首脳宣言を採決し、閉幕しました。また財政、金融政策を総動員し、2010年末までに世界経済の成長を2%以上の回復軌道に乗せるとの総枠目標も設定し、世界全体で数百万人の雇用を創出することも表明しました。

 さらに、為替の切り下げ競争は行わず、2010年末までに新しい保護主義的な措置は取らないこと、ヘッジ・ファンドを金融規制・監督の対象とし、タックスヘイブン(租税回避地)の規制を強化すること、IMFの資金基盤を7500憶ドル(約75兆円)まで増強し、金融危機に苦しむ新興国や途上国を支援することも決めました。

 今回のサミットは昨年11月に続く2回目で、計画の進捗状況を確認するため第3回サミットは年末までに開くことを決めましたが、開催場所については、日本という説もあるものの、明確にはなっていません。

 今回のG20で先進国と新興国の首脳が危機感を共有し、結束の強化を再確認するとともに、危機打開の決意を改めて示したことは、大変な前進であると評価します。しかし、G20という数からしても、立場の大きな違いからしても、追加的な財政支出の必要性や金融規制の具体策をめぐり、米欧間などの意見が必ずしも一致しなかったことも現実です。それを、G20の各国が今後どのように乗越え、協調しつつ具体的な成果をどのように出して行くかが、今きびしく問われていると考えます。

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