メールマガジン
2009.03.10
353号 政府高官の失言について
西松建設の違法献金事件をめぐり、政府高官が失言したとされる問題で、河村官房長官は、3月8日のTV番組で、政府高官は漆間官房副長官(以下、「副長官」という。)であることを明らかにし、発言は極めて不適切だとして厳重に注意したことも述べ、さらに副長官は刑事事件の一般論を説明しただけで、検察との情報交換などあり得ないと強調しました。問題が起こったのは、3月5日夕、副長官が官邸で行った定例の記者懇で、西松建設問題が話題になり、副長官がオフレコを前提に話した内容を一部メディアが、政府高官は捜査が自民党に及ぶことは絶対ない、額が違うから、と述べたと報じたことに始まります。私は、報道を知ったとき、政府高官と匿名でしたから、総理官邸の政治任用職がオフレコで言ったことだと直感しました。一般職の高官はこんなことはまず言いませんし、政治家の高官ならオフレコでも直ぐ名前が判りますから、事務の副長官あたりかと見当が付きます。オフレコ会見がまた色々で、私の経験では、全くオープンにしないという約束でも迂回して報道されたことが何度かありました。
副長官は、新聞報道等が必ずしも真意を伝えていないと弁解していますが、野党などの反発も強く、早急に記者会見か国会での陳述等で経緯を明らかにするなど、説明責任を果たすべきでしょう。経歴が経歴だけに、専門家としてこの件で何か言いたかったのかもしれませんが、政府高官、とくに事務の高官には必要なことだけを正確に話すことが求められていると私は思いますし、オフレコでも記者会見であることを忘れてはなりません。
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