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2009.01.05
335号 通常国会は大荒れか
第171回通常国会は、本1月5日に召集され、直ちに第2次補正予算案、続く来年度予算案の審議が始まります。麻生総理は、予算案を早急に成立させ、適切な景気・雇用対策を講じて世界で最初に不況から脱出することをめざしていますが、民主党など野党は早期解散に追込む構えで、国会は冒頭から大荒れとなる見通しです。政府・与党は、まず2次補正案を1月中旬に衆院通過させる方針ですが、野党は主導権を握る参院で2次補正案の徹底審議を求めて、総理や閣僚を参院審議に縛り付け、衆院側で併行して始まる来年度予算案への出席を阻止する作戦をとる恐れがあります。予算案は、衆院通過後30日で自然成立ですから、日程的にゆとりがありますが、予算関連法案の年度内成立には60日のみなし否決を適用するしかなく、1月末までに衆院通過の必要があります。そして、来年度予算案の年度内成立には2月中の衆院通過が必須要件で、かりに参院が日中の審議を続けると、衆院は夕方から深夜にしか審議できず、それが延々と続くと予想されます。また、その予算関連法案の成立は4月以降になります。
大変な綱渡り国会が始まるわけで、しかも解散・総選挙が絡み予断を許さない展開になると思われます。もし、行き詰まれば、野党に予算案の参院採決を急がせる交換条件として、総理が衆院解散を約束するケースも考えられ、いわゆる「話合い解散」ですが、その場合には総理退陣を野党が条件にする可能性もあり、簡単にまとまらないでしょう。今、与野党に求められるのは、選挙目当ての党利党略でなく、何よりも国家・国民の利益であり、効果的な景気・雇用対策であることを忘れてはなりません。
平成21年1月5日
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