片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2008.02.06

241号 日本の株安はおかしい

 私はかねがね、世界経済に何か起れば、まず日本の株が敏感に反応して安くなり、しかも回復に時間がかかることが理解できないでおりました。今回も、サブプライムローンの影響が一番小さな国で、原油高騰にもっとも抵抗力のある省エネの国が、世界主要国の中で際立って株安となり、低迷から抜け出せないことが不思議でなりません。

 一方、日本の企業、特に大企業は、信じられない程の収益を上げ、その国際競争力は抜群です。液晶TV、携帯電話、自動車、航空機、原子力発電などの高技術製品をつくるのに、最終製品メーカーは、他国の企業であっても、日本の製造装置、部品、材料を使わないと良いものはできない、円高であろうが、割高になろうが、日本のそれらを買わないわけには行かないのです。これだけの強味がある日本が、何故、こんなに株安なのか、専門家に聞きたいと思いますが、その一つに日本人の弱気、ペシミズム、それを助長するマスメディアの報道があるような気がしてなりません。外国人投資家は、それに便乗して、わざと日本株を売りまくり、儲けていると言われています。

 しかし、武者ドイツ証券副会長によると、こういう異常な事態は長く続かないとの指摘です。日本の株は、今年の後半にかけて必ず高くなる、円高も進み、それによって強い輸出産業の競争力が所得の分配(賃金と物価の上昇)を通じて、内需型産業に波及し、最終的には、国内全体を豊かにしてくれるというのです。

 また、今の世界経済は大変に順調で、原油がこれだけ高くてもインフレは起らず、金融引き締めでも潤沢な流動性を保っています。先進国の企業は、世界の安い労働力を使って、膨大な収益を得ながら、それを設備投資などに十分使い切ってないから、世界中がカネ余りとなっているという見方ですが、このカネが原油などへの投機でなく、世界人類のために有効に運用できれば言うことはありません。

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